2017.02.28 金魚に寄生する単生類に関して

※3月2日一部追記。


そろそろ金魚のシーズンになってきます。

金魚を飼育する上で特に気を付けなければならない寄生虫が単生類になると思います。

移動直後や冬眠明け等体力の落ちるときに蔓延しやすい寄生虫になります。体力のある個体ではあまり問題にならないことが多く魚の免疫力で収まる場合もありますが、一度広がると進行が早く手遅れになる場合が多いです。



下記に画像を掲載しております。



スマートフォンの3倍光学ズームにて撮影しております。


※下記の内容に薬品や用量に治療法等に関して記載しておりますが、使用に際しては自己責任でお願いいたします。


※魚病薬の効果は水温や酸性度、水中の有機物の量等に影響されます。





寄生部位から恐らくギロダクチルスと思われますが、顕微鏡がないと判別ができません。


前回入荷のらんちゅうに多数寄生があり、規定量のマゾテンによる薬浴をつづけておりましたが、どうにも効き目が薄いようです。弱っている個体はむしろ寄生数が増えた気もします。
恐らく濃度を上げる必要がありそうです。海水魚のベネデニアは濃度を上げることでマゾテンで駆虫ができましたが、リスクがかなり上がります。


アクリノールを用いて駆虫するという情報もあり、実際に効果があるようです。


養魚場の方に教わったやり方では下記の用量でした。品評会から持ち帰った場合に行うそうです。


飼育水100Lに対してアクリノール15mL


正確な薬浴時間はアバウトなため不明です。




海水魚に寄生するベネデニアやネオベネデニア等の単生類は過酸化水素による駆虫も有効とされています。

ダクチロギルスやギロダクチルスにも有効で水産の方では利用されています。


水2Lに対してオキシドール5mL


高濃度塩水浴では駆虫できるのですが、リスクが高いです。数字は下記の通りです。


濃度1.25%~1.5%食塩水で2時間


去年いろいろためしましたが0.8%では効き目なし1%でもあまり効いていないようでした。


クエン酸や食酢等でPHを酸性にして短時間で駆虫することも可能のようですが、魚への負担が大きいです。PH3.2では5分程度で剥がれ始めているのが確認できましたが、金魚の粘膜にもダメージが大きく危険と見て中断したため100%の駆虫が可能かはわかりません。



金魚を仕入れる以上、今年もいろいろと持ち込むとは思うのでより安全で確実な方法を検証していこうと思います。




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