2017.03.14 金魚の白雲病に関して

季節がら金魚記事が多くなりますが、これから梅雨時にかけて特に出てくる白雲病について書いております。


無駄に長いので卵の経過が気になる方は読み飛ばして下さい。



1.原因

主に原因となるのは、イクチオボドやキロドネラ、トリコジナのような鞭毛虫や繊毛虫等とダクチロギルス、ギロダクチルス等の単生類になると思われます。


カラムナリスの感染症でも似たような症状が見られることもあるらしいですが、かなり特異な条件かと思われます。


基本的には寄生虫の病気になりますので、発生原因としては新規導入の際の持ち込みとなります。

元々寄生虫を持っていて発症して居ないケースもあります。

問屋やショップで蔓延する事が多く、基本的には愛好家の繁殖したものにはほぼ付いていないイメージです。

2.症状

病名からイメージすると順序が逆になります。


所謂エラ病と同じような経過をたどります。


初期は餌食いが悪くなります。


その後動きに切れがなくなり、沈むもしくは浮かんで背焼けするようになり。


このころに白雲の症状が顕著に見られる場合が多いです。始めに粘膜に異常が出ることは少ないように感じます。


そのあとに粘膜の剥離や呼吸困難等になり衰弱して死亡する形になります。



3.治療法

※治療法や治療薬は水温や水中の有機物、PH等で効能が変化したり、魚に負担が大きい場合もあります。実践される場合は自己責任でお願いいたします。



病気の種類によって対処がやや変わりますが、イクチオボド、トリコジナ、キロドネラの場合をまず。

こちらは色素系薬剤が比較的有効になります。所謂メチレンブルーとマラカイトグリーンです。

これは規定量で1週間ほどかかります。

必ず水温30℃未満で更水で行うようにして下さい。メチレンブルーは高水温や有機物の多い水で使うと酸欠を招きます。


塩水浴も一部有効にはなりますが、通常の塩水浴ではキロドネラ以外には全く効果は見込めません。

キロドネラは0.5%の塩水浴で駆除が可能という情報があります。

イクチオボドの場合は塩分濃度5%程度が必要になり、金魚には過酷になります。

トリコジナの場合は1.5%程度でも有効になります。

多数寄生された場合は一刻を争う場合が多いです。そのため、三種とも体表や鰓に寄生する性質から体力のある魚ならば短時間薬浴が合理的です。


また、サケマスの養殖のほうで使われている方法で食酢を用いてPHを下げて駆除する方法もあります。

PH4.5に調整して1時間の薬浴でイクチオボドトリコジナに高い効果があるようです。海水の方でもクエン酸やその他の有機酸等でPHを調整するほうほうがあるようです。

淡水ならばこの方法は比較的負担が少ないです。


また、短時間薬浴を行う場合、薬浴前の容器は必ず洗浄及び消毒してください。虫の中に戻しては意味がありません。



ダクチロギルスとギロダクチルスは重複になるので省略させていただきます。

前回の記事を参考にしてください。

金魚の病気は種類も多く治療の難しいものも多数有ります。早期発見が重要になりますので、餌食いや、泳ぎ方に異常が見られないか日々の観察が大事になります。


まだまだ知らないことも多いので治療法や治療薬等で新しい情報等有りましたら教えて頂けると助かります。







ここから、昨日のミウアの卵の状態です。

画質が悪いですが先程撮影しました。

流れが悪いのか水が悪いのか死んだ卵をかなり除去しました。恐らく水質の方だと思います。



孵化の予定は明後日の朝になります。


後でもう一度手入れをする予定です。


また明日の夜に状態を報告いたします。






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